伝統的で非常に古いアトリエに新しいヴィジョンが輝いたのは、「ステンドグラスに生来の息吹を与え、そのルネッサンスの一端を担う」というはっきりした目標からでした。大きなリニューアルの動きは、1949年よりアトリエの棟梁となったジャック・シモンの娘であるブリジット・シモンとその夫のシャルル・マルクが、1957年にメッス大聖堂の5枚の大きなステンドグラスを画家ジャック・ヴィヨンと創作し、宗教的建造物のためのステンドグラス創作活動という道を現代芸術家達に切り開いたのに始まりました。
ブリジット・シモンとシャルル・マルクは彼ら自身の制作(ブリジット・シモンの手掛けたランス大聖堂、トルニュスの修道院付属教会、ナント大聖堂やシャルル・マルクの手がけたランス、サンレミ教会堂、リヨンの聖ジャン大聖堂など)に取り組む傍ら、偉大な現代アーチストとのコラボレーションによる傑作を次々と誕生させ、それがアトリエの新たな伝統となりました。ロジェ・ビシエ − ル(メッス大聖堂)、セルジュ・ポリアコフ、ジョルジュ・ブラック(サン・ポ−ル・ド・ヴァンスのマーグ財団)、チェコ人アーチストのジョゼフ・シマとポルトガル人アーチスト、マリア=エレナ・ヴィエイラ・ダ・シルバ(ランスのサン・ジャック教会)、ラウル・ウバック(ヴァレンジュヴィル・シュル・メ−ルの教会とヌヴェ−ル大聖堂)、モデルカイ・ア−ドン(イエルサレム大学の玄関ホールのステンドグラス)、ヨアン・ミロ(サンリスのサン・フランブール教会とマーグ財団)、レオナ−ル・藤田(ランスのノートル=ダム・ドゥ・ラ・ぺ礼拝堂)、そして1958年に彼の二作目のステンドグラスからすべてのステンドグラスの制作をシャルル・マルクとアトリエ・シモン・マルクに委ねたマルク・シャガ− ルなど、そこには偉大な現代芸術家たちの名が連なります。
シャガールとのコラボレーションは、彼が亡くなる1985年まで続きます。その作品は次のようなものです。 −メッス大聖堂のステンドグラス −イスラエルのエルサレムにあるアダサ病院のシナゴーグ −ニューヨークの国連 本部ホール −スイスのチューリッヒにあるフラウミュンスター(聖母寺院) −イギリスのチューダリ−教会とチチェスター大聖堂 −ニースのシャガール美術館 −アメリカ シカゴにあるアート・インスティチュート −ドイツ マインツのサン・ステファン教会 −コレーズのサイアン礼拝堂 −ランス大聖堂の内陣ステンドグラス… 両親に続いてブノワ・マルクとその妻ステファニー、そしてアトリエのスタッフ達はこの伝統を踏襲し、フランスや世界各国でアーチスト達のステンドグラスを制作しています。例えば1986 年には、アメリカ人アーチスト、ダイアナ・ショールと共にストックトンのサン・ジョゼフ病院のメイン・ロビー及び礼拝堂のステンドグラス(カリフォルニア州・アメリカ)を、そして1990年には、ロサンジェルスのノーリーズ病院の礼拝堂のステンドグラスを手がけました。
また1990年に、ブノワ・マルクはスイス人アーチスト、セシリア・ブゾーニと共にスイスのヴェルビエにあるトゥ・レ・サン礼拝堂のステンドグラス制作の指揮を取りました。この制作は、アルビナ・デュ・ボワルヴレとフランソワ・グザビエ・バグノー財団の依頼により実現しました。 1991年から92年にかけてアトリエ・シモン・マルクとブノワ・マルクは、父シャルル・マルクの残した型紙をもとに、ザルブール(モーゼル県)のコードリエ礼拝堂の後陣のステンドグラスを、西ファサードを飾るマルク・シャガールの平和のステンドグラスに添えて制作しました。この親子のコラボレーションは、1992年から2002年、ドイツのマインツにあるサン・ステファン教会の身廊と西正面扉口のステンドグラス制作においても実現しています。 1991年から96年までの間には、アトリエ・シモン・マルクとブノワ・マルクに委ねられていた、フランス人アーチスト、フランソワ・ルーアンのデザインによるヌヴェール大聖堂身廊扉口側のステンドグラス制作が行われました。1996年に、エローのカステルノ・ル・レ教会のステンドグラス制作においても 彼との共同制作が行われています。
97年から98年にかけて、ブノワ・マルクはランスのサン・ジャック教会の南北交差廊で、ポルトガル人アーチスト、マリア=エレナ・ヴィエイラ・ダ・シルバによるステンドグラス制作の最終作業の指揮をとりました。
同じく97年から98年、ヴァルンジュヴィル・シュル・メールの教会の南交差廊と身廊に、ラウル・ウバックの最新のステンドグラスが制作されました。
98年にはGDF(フランスガス公社)メセナの尽力により、エリザベス・ドゥ・ラ・モビエールの下絵によるレンヌ県のキュイリィ・レ・ショウダルト教会の一連のステンドグラスの制作を行いました。
2000年、ブノワ・マルクとアトリエのスタッフは、リュック・シモンとルシー・シュル・ヨンヌ教会の一連のステンドグラスの共同制作を行いました。
2001年、アトリエ・シモン・マルクとブノワ・マルクは再びフランソワ・ルーアンと共に、オルヌ県のモロン礼拝堂のステンドグラスの制作を行いました。2003年からもヌヴェール大聖堂の南北交差廊の高窓ステンドグラス制作を協力して行っています。この作品は 2005年に完成しました。
2003年、アトリエ・シモン・マルクとブノワ・マルクはオーブ県のヴィルノクス・ラ・グランド教会のステンドグラス制作コンテストの審査を、イギリス人アーチスト、ダヴィッド・トレムレットと共に勝ち抜き、200平方メートルにも及ぶ作品の制作を始めました。作業はその後2005年まで続き、その年の10月、文化・コミュニケーション大臣臨席のもとで落成式が行われました。
2006年、アトリエ・シモン・マルクはマルチニックのサン・ピエール大聖堂西正面扉口の3つの開口部のステンドグラス制作の仕事を、地元出身のアーチスト、ヴィクトル・アニセと共に託されます。この作品は、マルチニックのトリニテ・サン・ピエールのソロプティミストクラブによるメセナ活動と文化省の協力により、同年12月に完成しました。
2007年、アトリエ・シモン・マルクとブノワ・マルクはシャンパーニュ・アルデンヌ地方及び地方共同体の賛助を得て、アルデンヌのル・シェンヌ教会のトランセプトにリュック・シモンのステンドグラスを制作中です。これはフランス文化省からの依頼によるものです。また私達のアトリエは 海外にもその活動の場を広げ、現在スイスのチューリッヒにあるエキュメリック礼拝堂で スイス人アーチスト、ハンス・エルニとのステンドグラス共同制作、さらに、イギリスのウィンチェスターにあるペーター・サイモンズ・カレッジの制作を ニジェル・イングラムと共に行っています。 これらの仕事と平行して、ブノワ・マルクは彼自身の作品、彫刻ガラスや彩色ガラス、そしてステンドグラスや衝立といったアート作品を発表しています。
Articles drafted on the occasion of the decision of DRAC ( Regional Cultural Affairs Directorate) of the Marne to retain the Atelier Simon Marq for the realization of art stained glasses created by the German artist Imi Knoebel. These art glasses will replace the neutral stained glasses in the chapels of apse of the cathedral of Reims and (...)